こんにちは!ゆいです。
スイス旅行の日記です。
スイスには中学生くらいの頃から「なんとなく行ってみたいな」という想いがありました。
と言うのも、当時テレビで観ていたガンダムシリーズの中に出てきた『戦争に介入しない国が』カッコ良く感じて、実際に永世中立の立場を取っているスイスに対して憧れのようなものを抱いていたからです。
スイスの中でもジュネーヴを選んだのは、現在90代後半の祖父が戦争経験者だったり、ニューヨークの国連を見学したこともあって、国連欧州本部を見てみたかったからです。
あとは「美味しいチョコレートが食べたい」「チーズフォンデュが食べたい」など、そんな理由でジュネーヴへのひとり旅を始めました。
お読みいただき、旅行の参考になるようなことがあれば嬉しく思います!
ジュネーヴ1日目
事前準備ゼロでジュネーヴ入り
事前準備は全く無し、交通手段とホステルのみ確保して、スケジュールは未定どころか、ガイドブックさえも買わずにジュネーヴへ降り立ちました。
ジュネーヴに到着し、駅のWi-Fiを利用してホステルまでのGoogleマップを開いてしまえば、とりあえずは安心です。(海外にポケットWI-FIを持って行ったことも無いため、いつも公共無線LANのみ使用しています)
行き当たりばったりで作る旅が好きだから出来ることですよね。レマン湖沿いを散歩しながらホステルまで向かいました。

ちなみに私が滞在したホステルは国際ユースホステル連盟に加盟しているホステルだったのですが、現在運営はしていないようなので紹介ができず残念です。
案内所で旅程組立て開始
ホステルにチェックインしたら一先ず外出します。
とはいえ地図も何も無いため、ホステルまでの道中で見かけた案内所(インフォメーションセンター)で情報収拾することにしました。
案内所では係のお姉さんが丁寧に相談に乗ってくれました。
街の地図と路線図が欲しいこと、オススメの観光地を教えてほしいこと、などなど、事前準備ゼロなので何でも聞いてしまいます。
ロープウェイでモンブランに登ってみたいとも考えていたのですが、ジュネーヴ滞在期間中のモンブランはちょうど気候が安定しない日だったらしく、行かないほうが良いと言われたので今回は諦めました
ふらり街中散策
地図をもらったとはいえ、すぐに行きたいところは決まらなかったので、1日目は散歩がてらジュネーヴの街中散策に時間を充てることにしました。
のどかで良いところだな〜と思いながら足を進めます。

レマン湖沿いを歩いていくと、『時のミュージアム(Cité du Temps)』が見えてきました。スウォッチの発売当初からのコレクションを見学することができるスポットです。

さらに街中へと歩き続けます。
ホステルへチェックインした時に路面電車(トラム)への乗り放題パスをもらっていたため、移動の際には路面電車を利用することもありました。
ジュネーヴ市内の宿泊施設を利用すると、その期間中の乗り放題パスをもらえることが多いようです。

街の様子はこんな感じです。

国旗を掲げている建物も多数ありました。日本ではなかなか見ない風景ですね。

可愛い雑貨屋さんも入りつつ、予定を立てずに気の向くまま歩き回るジュネーヴは楽しかったです。

サン・ピエール大聖堂を見学
ふらふらとジュネーヴの街中を散策しながら高台のほうへと足を進めると、一際大きな建物に出会いました。サン・ピエール大聖堂(La Cathédrale Saint-Pierre)です。

大聖堂の中には、1400年頃に建てられたマカベアの礼拝堂(Chapel of the Maccabees)があり、入場無料で誰でも見学可能です。
パイプオルガンや、美しく繊細に造られたステンドグラス、そのほか椅子や壁も細部に渡って煌びやかに装飾されていますので、素晴らしい空間だったと思います。


日本だとあまりこういう教会の中に入る機会が無いので、海外旅行の時はまじまじと見学してしまいます!綺麗で心が落ち着く場所でした。
庶民派デパート『Manor』でお土産探し
礼拝堂を出ると早くも日が暮れかかっていたので、ホステルへ向かう前にお土産を見繕おうと近くのデパートへ出かけました。入ったのは『Manor』というデパートです。
お店の中に入ると、とても賑わっていました!仕事帰りの時間と重なったこともあって、夕飯の買い出しに来ている人が多かったです。

下の写真は、フルーツやサラダの量り売り。ひとり旅なので、自分にちょうど良い分量だけ買える量り売りのお惣菜はとても嬉しいです。

魚介類もとても美味しそうでした。キッチン付きの宿泊施設だったら是非買って帰りたいところです!

スイスといえばチョコレート
このデパートでは大量にお土産用のチョコレートを買いました。日本でも大人気の、口の中でとろけるリンツチョコレート(Lindt)です。
日本でも次々とショップがオープンしている大人気のリンツチョコレートですが、実はスイス発祥のチョコレートです。
Manorデパートの一階には何十種類ものリンツチョコレートが売られていて、量り売りからパッケージになっているものまで、たくさんの選択肢の中から選ぶ楽しみがあります。自分用に一個ずつ買ってみて試すのも有りですね!日本では売っていないフレーバーもあるため、友達にもとても喜ばれたお土産でした。
その他にもスイスらしいお土産はたくさん売っています。スイス国旗のフラッグやステッカー、マグカップは定番ですね。
ジュネーヴ2日目
朝のジュネーヴを散策
この日は天気に恵まれてお散歩日和でした。スイス国旗とジュネーヴ州旗がたなびいています。

レマン湖は綺麗な青色をしていますし、ジュネーヴの街路樹たちは面白い形をしていました。コブみたいなものが付いています。

レマン湖沿いをお散歩をしていると現地のおじさんに話しかけられました。「どこから来たの?」と。
日本から来たことを伝え、チーズフォンデュが食べられるお店を訪ねたところ、冬季限定でチーズフォンデュを提供している『La buvette des Bains des Pâquis』というお店がお手頃価格で美味しいということだったので、夜に行ってみることにしました。
現地の方からの情報なので、期待に胸が膨らみます…!
水上バスで楽しむレマン湖
おじさんとの会話を終えた後、小さな水上バスで移動しました。
ルートは色々あるようです。私はジュネーヴの街並みも楽しみたいと思っていたので、景色も楽しめる観光要素の入った30分弱ほどのコースを選びました。路面電車の乗り放題用だと思っていたパスはこの水上バスでも利用でき、ラッキーと思いながら乗船しました。
普段は船酔いがひどいので心配していましたが、この水上バスは大丈夫でした。




有名な大噴水が見れるかと思いきや、乗船時間が早かったため機会を逸しました。残念…。
レマン湖を一周してジュネーヴ以外の街並みも楽しみたい方にはクルーズツアーもあります。次回ジュネーヴを訪れる機会があったら、もっとゆっくり船に乗るのも良いなぁと思いました。
科学史博物館を見学
科学史博物館(Musée d’histoire des sciences)を訪れました。

ここでは17〜19世紀のジュネーヴの科学の歴史やスイス生まれの科学者を紹介する展示品を見ることが出来ます。
庭園も綺麗に手入れされていて、そこから見るレマン湖の景色も最高です!
科学史博物館内は下の写真のような雰囲気です。入場無料で楽しめますので、科学やちょっとした雑学が好きな方にはオススメの観光スポットです。


再びジュネーヴの街をお散歩
科学史博物館の見学を終え、再びレマン湖沿いを歩きながら街中へと足を進めます。このコブの付いた木が気になるのですが、何という名前なのでしょうか。調べても分かりませんでした。

街中の建物も可愛いです。日本には無いようなデザインなので、歩きながら写真を取ってまわりました。


ランチにはパンを食べ歩き
お昼時はあまりお腹が空いていなかったので、通りがかったパン屋さんで小腹を満たすことに。旅行中は食よりも観光に目がいってしまうので、簡単にご飯を済ませることが多々あります。
ジュネーヴは国際都市ではありますが、英語を話せる人が多いという訳ではありません。このパン屋さんでもフランス語しか通じず、注文に少々手間取りましたが、にこやかに対応してくれる店員さんのおかげで、焦らずに食べたいパンを買うことが出来ました。

こちらはアップルパイ。程よい酸味のあるリンゴでしたので、甘すぎずペロリと完食でした!

ジュネーヴ自然史博物館を見学
ジュネーヴ自然史博物館(Muséum d’Histoire naturelle)を訪れました。

年間25万人の来館者を迎える大人気な観光スポットです。その人気の理由は、充実した展示内容にあります。主には、スイスに生息する動物の展示、地球や人類の歴史、将来における環境保護を言及する展示などです。
ジオラマは本物さながらに今にも動き出しそうです。一体だけではなく、群れでどのように生活しているかが一目で見て分かりやすくなっていることが特徴です。その他にもビデオ鑑賞しながら生態系について学ぶことができる部屋もあれば、子ども向けの体験教室もあるため、年齢を問わず楽しむことが出来ます。
敷地が広く、展示品も多いため、2時間ほど時間が取れれば充分に見てまわれると思います。

ジュネーヴ美術・歴史博物館を見学
次は、ジュネーヴ美術・歴史博物館(Musée d’art et d’histoire)を訪れました。

20世紀初頭に建てられた重厚な建物の中には、スイスでは最大となる古代エジプトの出土品の数々や近代のヨーロッパ絵画まで、およそ65万点もの美術品が所蔵されており、その中の一部が一般公開されています。ジュネーヴ出身の画家が描くスイスの風景画もあり、素敵な作品ばかりでした。
3時間ほどで見てまわることができますが、その膨大な数に体力は必要です…。常設展は無料で見れますので、時間がある方は数日に分けて鑑賞するのも良いと思います。
館内の様子が分かる写真を幾つか載せておきます。


次の写真は、イタリアの彫刻家アントニオ・カノーヴァの作品です。ルーヴル美術館所蔵で有名な『アモルの接吻で蘇るプシュケ』と同じ作者ですね。
広間の真ん中に堂々と立っている姿には暫く見惚れてしまいました。

宗教改革記念碑
ジュネーヴ大学の敷地内にある、宗教改革記念碑(Reformation Wall)を訪れました。

16世紀に宗教改革を進めたプロテスタントの指導者ジョン・カルヴァンを讃え、当時特に重要な功績を残した人物を中心に、20世紀初頭に記念碑が建てられたそうです。
高さ約9m、横100mにもなる巨大な記念碑です。写真では大きさが伝わりづらいと思いますが、下の写真で写っている人と比較すると、その大きさが分かりやすいと思います…大きい。

近くには巨大チェスで遊んでいる方々がいました。

散歩するだけでも楽しいジュネーヴの街並み
美術・歴史博物館を鑑賞し終えて既に体力の限界を感じ始めていた私は、歩きながらトキメク建物があっても中に入る元気が無く、外観を写真に収めて歩くことにしました。



お散歩の締め括りは有名な花時計で!

夕飯は絶品チーズフォンデュ
冒頭にもにも書きましたが、今回訪れたのは、ジュネーヴをお散歩中に出会ったおじさんから聞いたオススメのお店『Bains des Pâquis(バン・デ・パキ)』です。
そのお散歩おじさんによると、美味しいのに安い理由は公営事業のお店だからだということ。本当かなぁと調べてみたものの、真相は調べても分からなかったので、これはまた行って確かめようと思います。
『Bains des Pâquis』のメイン施設はサウナやお風呂。同じ敷地内にチーズフォンデュが食べられる食事処の『La buvette des Bains des Pâquis』があります。
ジュネーヴでも指折りのチーズフォンデュのお店とのこと!ワクワクしながらお店に入りました。
陽気なギターおじさんとの出逢い
席に着き、「何を頼もうかな」「どう頼むのかな」と考えていたところ、隣の席でギターを片手に陽気に歌うおじさんを発見。
見ていたらコッチにやって来て、目の前に座りました。
おじさん「日本人? 日本には行ったこと無いけど、日本語の曲を歌えるよ」

何曲か歌ってくれたのですが、全部初めて聞く歌ばかり。どこで覚えたんだろうと不思議に思いつつ、上手上手と拍手で感謝を伝えました。
その後、チップが欲しいとも特に言われず、一緒にチーズフォンデュを食べることに。ギターおじさん、私の写真も撮ってくれました。
肝心のチーズフォンデュはというと、何種類かのチーズと白ワインが絶妙にとろけ合い、少し酸味が効いていて美味しゅうございました!
パンとチーズフォンデュの価格は、日本円にして2,000円を少し超えるくらいだったと思います。途中、生卵を割り入れて味を変え、完食。
ギターおじさんは終始陽気でした。
思わぬところで現地の人と交流があり、美味しいスイス料理も堪能できて大満足な夜でした!
ジュネーヴ3日目
国連欧州本部(ジュネーヴ事務局)へ
大きい規模の国際会議が頻繁に開催されているため、テレビで目にしたことがある方も多いかもしれません。ニューヨークの国連本部に次いで二番目に大きい国連の機能を持つのが欧州本部です。
毎年12万人が参加するという国連職員によるガイドツアーに参加すれば、1時間ほどで内部を見学することが可能です。
私が参加した時は一人12フランで参加可能でしたが、2019年からは一人15フランへ値上げされたようです。
ジュネーヴ市内から国連欧州本部まではバスで向かいます。行き方については市内のインフォメーションセンターが丁寧に教えてくれたので、乗るバスを間違うこともなく、すんなりと行くことができました。
さすが200以上の国際機関が集結している地域とあって、バスで向かう途中に赤十字やUNCHRが見えました。
そして本部前に到着。

本部前の広場には『壊れた椅子』があります。足が一本無くなっているのは、地雷やクラスター爆弾への批判を表現しています。

入口には加盟国のフラッグがズラリと並んでいます。

建物の中に入り、厳重な荷物チェックを受けます。国連機関の中枢だから仕方が無いですね。
パスポート等の身分証明書を提示し、顔写真と名前を登録したカードを作成していざツアーに参加!
国際問題などに詳しいという訳ではありませんが、なんとなくワクワクしてしますのは国際機関の中枢にいるからでしょうか。ツアー中、「国連の公用語は?」「スイスが加盟したのは何年?」という問題にも積極的に答えるくらい、気分は修学旅行の小学生並みでした。
ちなみに、ツアーは12ヵ国語に対応していますが、私が参加した時は開始時間の関係で、フランス語か英語のツアーしか選べませんでした。
ツアーは10人前後で出発。国連の歴史を教わりつつ、主な会議室をまわりました。




庭で遊んでいる孔雀は日本から寄贈されたそうです。

帰りはお土産コーナーに寄りました。国際問題を扱う書籍や、子ども向けの絵本が多く置いてあり、私はここで国連ステッカーと記念切手を購入しました。
外に出たら朝の曇り空からは一転、澄んだ青空が広がっていてとても気持ちが良かったです。


ジュネーヴ4日目
ホステル暮らしの様子
ジュネーヴ最終日、朝起きると青空が広がっていて、澄み切った空気が気持ちいい朝でした!宿泊したホステルの窓からはレマン湖が見えます。

そういえばホステル暮らしのことについて触れていなかったので、少しご紹介します。
いつも利用しているのは『ホステリングインターナショナル』というサイトで、ユースホステル協会が管理している世界中のホステルを検索し、予約することができます。
私が利用したジュネーヴのユースホステルを調べてみたのですが検索にヒットせず、もう無くなってしまったのかもしれません。3泊4日、朝食付きで、日本円にして約11,000円でした。破格です。
女性専用ドミトリーは下の写真のように二段ベッドが置いてある部屋です。

朝食の内容は質素ですが、ビュッフェ形式なのでお腹を満たすことはできました。

ここでも素敵な出会いがありましたよ。
朝食を摂っていたところ、「隣に座ってもいい?」と話しかけてきたのはイギリス出身の女性です。ジュネーヴを訪れた理由を聞いたところ、赤十字に転職するため、面接に行くということでした。
私も前日に国際赤十字博物館前をバスで通ったので、その話もしつつ、お互いに素敵な一日にしようねと別れたのでスッキリとした気分で朝食を終えました。
こういうお話ができるのも、バッグパッカーや若い旅行者が集まるホステルならではなので面白いです。
列車でイタリア・フィレンツェへ
ジュネーヴ〜フェレンツェへの移動では鉄道を使いました。
ジュネーヴ市内のローザンヌ駅に着いたのは朝7時頃。

列車の旅は何度回数を重ねてもドキドキワクワクしますね。発車時は曇り空でしたが、時間が経つにつれて素敵な景色を拝むことができました。
ジュネーヴを出て暫くはレマン湖が綺麗に見えました。

アルプスの山々を見ながらイタリアはフィレンツェ、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅を目指すのでした。



ジュネーヴ旅行総括
初めてのスイスはジュネーヴのみで終わりましたが、今思えば3泊4日でもう一都市回れるくらい、ジュネーヴではゆっくりと時間をかけて一つ一つを楽しめました。
ここまで無計画な旅もそうあることではないので、少しスリリングさを感じながら、でもだからこそ体験できた地元の人との関わりもあったと思います。結論、また行きたいです、ジュネーヴ!
さて、ジュネーヴひとり旅はこれにて終了です。
他にも旅行記を載せてますので、是非ご覧ください!
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。